暮らしに役立つ電気のまめ知識

2017/03/01
〔第8回〕金属はなぜ熱を伝えやすいのか?
〔第8回〕金属はなぜ熱を伝えやすいのか?
 保安管理部のMです。
 前回は金属の光沢についてお話しました。光沢は電子によるものでした。前々回は抵抗率の話しをしましたね。小さいものから順に「銀」、「銅」、「金」、「アルミニウム」・・・と続くと説明したと思います。
 今回は、金属の熱の伝わりやすさについてお話したいと思います。
 皆さんにお伺いしますが、「金属」と「非金属」、どちらが熱が伝わりやすいと思われますか。この質問は直感的に「金属」とお答えになると思います。
 例えば、数十センチメートルある金属製の棒の一端を握り、反対側の一端を炎で暖める場合、またはドライアイスで冷却する場合、数分程度で熱や冷たさを感じ取ることができると思います。もしこの棒がプラスチック製だったらどうでしょうか。少なくとも熱や冷たさを感じるのは金属製の棒よりは時間がかかると誰もが思うでしょう。そしてそれは条件が同じであれば、誰ひとり疑う余地はないと思います。
 それでは、「金属」と「非金属」でどうして熱の伝わり方に違いが出るのでしょうか。その理由はまたもや(自由)電子が関係しているのです。金属に熱(エネルギー)を加えると、それを吸収した(自由)電子が激しく運動します。この運動は他の(自由)電子や金属原子にも伝わり振動を誘発します。この連鎖が加熱部位から非加熱部位へと伝播し、熱を効率よく伝えることになります。
 余談ですが、熱を伝えやすい金属の順番は「銀」、「銅」、「金」、「アルミニウム」・・・の順です。
〔第8回〕金属はなぜ熱を伝えやすいのか?
 あれあれ、何か見覚えがありませんか、この順番?
 そうです、実は抵抗率の順番と同じなんです。つまり、電気の伝えやすさと熱の伝えやすさは、電子の振る舞いが関係しているだけに“非常に良く似ている”のです。

 このように、電子は私たちの生活では通常見ることのできないミクロな世界で貢献しています。凄いというしか言葉が見当たりませんね。電子に感謝・感謝です。
                              (終わり)
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