- 2017/09/21
- 〔第10回〕電気はどうやって送電されてくるのか? (その2)
前回は、電気がいろんな種類の発電所で作り出されるというお話しをしました。今回は、その電気がどのように送られて(このことを「送電」といいます。)、私たちの元へ届けられるのかについてお話させていただきます。
まず、発電所で作られた電気(電力)は、変電所という電圧を変換する施設(超高圧変電所、一次変電所、中間変電所、配電用変電所など)を通り、“送電線”を介して送電されます。
その理由は次の通りです。電気(電力)は送電される際、必ず損失(ジュール損など)を伴います。その計算式は割愛しますが、簡単に表すとその損失は『電気抵抗とその電気抵抗に流れる電流の2乗に比例する』ので、抵抗に流れる電流の大きさを小さくすれば小さくするほど、損失は小さくなります。
なお、この場合の電気抵抗とは“送電線”のことです。同じ大きさの電気(電力)を送電する場合、電流と電圧は反比例の関係にあるため電圧が高くなればなるほど、“送電線”に流れる電流は小さくなります。つまり損失が小さくなるのです。これが、電圧を高くして送電する理由なのです。
次回は、送電線や変電所の仕組みや役割についてお話します。乞うご期待!! (終わり)