暮らしに役立つ電気のまめ知識

2017/10/26
〔第11回〕電気はどうやって送電されてくるのか? (その3)
〔第11回〕電気はどうやって送電されてくるのか? (その3)
 前回は「電気を送電する場合は、なぜ電圧を高くして送電するのか」についてお話しさせて頂きました。その理由は、送電における電力損失を努めて小さくするためでした。今回は『送電線』についてお話させていただきます。
〔送電線について〕
一般に電気を送ることを送電といいます。送電には大きく二つの方式があります。空中に送電線を張り電気を送る架空送電方式、地中に電力ケーブルを埋設することにより、また、管路や暗渠(あんきょ)に電力ケーブルを通すことにより電気を送る地中送電方式です。
 “架空送電”には送電鉄塔を使用します。大きなものでは高さ100〔m〕を超えるものもあります。
 ところで、“架空送電”における一番の天敵は何だと思われますか。正解は雷(かみなり)です。送電鉄塔に落雷があると、碍子(がいし)の表面を伝って送電線に電流が流込み(これを「逆フラッシオーバ」といいます。)、停電事故が発生する場合があります。
因みに、送電線には一般的に、鋼心アルミより線(ACSR)が使用されています。内側に巻かれた亜鉛メッキ鋼線と外側に巻かれた硬アルミ線の二重構造になっています。意外に思われるかもしれませんが、電流は外側のアルミ線に流れます(これを「表皮効果」といいます。)。電流の流れる部位にアルミが使用される理由は、第6回の豆知識でもお話しましたが抵抗率が大変小さいこと(銀、銅、金に続き4番目)、そして引張り強度に優れていることなどが挙げられます。
〔第11回〕電気はどうやって送電されてくるのか? (その3)
 次に“地中送電”は“架空送電”と異なり、景観を損ねることがありませんし、雷の影響が少ないのですが、地中を掘り、管路等を整備してから電力ケーブルを敷設する必要があるため、工期や経費が大きく、また、メンテナンスにおける手間がかかる不利点があります。さらに、少し専門的な話になるのですが、仕事をしない電気の量(これを「進み無効電力」といいます。)が大きくなるため、同じ条件における架空送電と比べ送電できる電気の量(これを「有効電力」といいます。)が少なくなります。



  次回は変電所の仕組みや役割についてお話します。乞うご期待!!(終わり)
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